<とある日の三姉妹の笑難>
中編
「はっ、早く、くふふふふふふふ、早く電源を切って下さい。いひゃははははははははは!!」
この間にもマシンはココアの弱点を探り当て、的確な力加減によって責めを続けている。その苦しさは当事者にしか分かるはずも無かったが、普段の彼女では到底お目にかかれない激しい反応がそれを物語っていた。
「ど、どこよ?電源って?」
メカには自信のないカフェオレは一瞬慌てた。
「お姉さま、あそこ!」
ミルクがビシッ!っと、一方向を指さした。
「あ、あれがそうなの?」
呆れたような声が上がった。
それもそのはず、ミルクが示した場所は壁にあるごくありふれた家庭用コンセントだったのである。しかも電力確保のためであろう、幾つもの蛸足が指し込まれ、そのすべてにコードが指し込まれていた。
「無茶なことするわねぇ〜」
「お姉さま、そんな事より早く電源を・・・・」
「あ、ああ、そうだったわね」
気を取り直して、コードをまとめて引き抜こうとするレスカ。だが、その手がコードに触れる寸前、それを止める手があった。
「・・・・ちょっと、ダ・サイダー!邪魔すんじゃないわよ!!」
こんな時、自分を邪魔する唯一の存在であろう男の名を、レスカは叫ぶと、並の男であれば一瞬で縮こまる眼を投げ放つ。
が、そこには彼女の予想した存在はいなかった。そのかわりに無数の「手」が関西商人の様に揉み手を繰り返していた。
「・・・・・な、何よ?」
会話など成立しない相手に、つい語りかけるレスカ。その返答は行動によって置き換えられた。
「きゃああああああっ!」
レスカが無数に「手」に飲み込まれたかと思うと、次の瞬間、あっと言う間に着衣をはぎ取られ、黒の下着のみの姿となったレスカが、手足をしっかりと拘束されてあらわれた。
そしてココア同様、無防備となった体にまとわりつき、全身をくすぐりだしたのである。
「きゃああああああああっははははははははははははははははは!!!!」
それはいきなり見事に弱点を突いたのか、レスカはいきなり金切り声で大笑いを始めてしまった。
「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃいひゃははははっはははは!ちょ、ミ、ミルクた、助けて〜!!あははははははは!」
ココアの痴態を目の当たりにして、ああはなりたくないと思っていたレスカだったが、実際に責めを受けてその誓いはあっさりと崩れ、妹以上の淫らさを演出してしまっていた。「手」が触れる度にそれから逃れようとする彼女の体は、くねくねとくねり、下着姿と相成って風俗嬢の淫らなダンスを彷彿させていた。
「おおおおおおおっ!!」
結婚前から倦怠期と称されるダ・サイダーも、このお色気ダンスには男の本性を隠しきれず、すかさず特等席への位地をキープする行動に入った。
「あひゃははは、ば、馬鹿、見るな・・・・くひゃははははは、あ、あっ、駄目・・ミル、ミルク!いやっははははははは!何をしてるのよ〜っはははははは!」