素人娘監禁排泄

S−1

「じゃあね、ミルクちゃん」

「また、明日〜ッ」

「うん、さよなら、砂沙美ちゃん、ユナちゃん」

イラスト1「さよならするミルク」

 手に大きな通学カバンをさげた、燃えるような真紅の髪の少女はクラスメイト達に元気一杯に別れの挨拶を返した。

 ビクビク・トライアングル事件から半年。

 我々とは異なる世界ハラハラ・ワールド。その異世界において由緒ある国、アララ王国の第三王女ミルク姫はこちらの世界を巻き込んだあのラストユンケラーとの死闘の後、恋人である勇者を追いかけて、こちらの世界にある彼の通う中学校に留学に来ていた。

 しかも彼女は、ほとんど押し掛け女房同然に半ばムリヤリ、勇者ラムネス−こちらの世界では馬場ラムネ−の家に居候している。最近では彼女の姉である二人の王女達も彼の家をこちらの世界での活動拠点として、たびたび利用している始末だった。

 そういう理由で、いつもは登校下校ともラムネスと一緒のミルクであったが、今日は彼が三つ掛け持ちしている部活動で帰りが遅くなる為、仲の良いクラスメイト達と先に帰宅の途についたという訳だった。

「あ〜あ、お腹すいちゃったな〜」

 クラスメイト達と別れてしばらく歩いた頃、育ち盛りの彼女のお腹の虫がクゥ〜ッと可愛らしく鳴った。もっとも、彼女の真の姿を知る者にとっては、そのお腹の虫が「可愛いらしい」ですむレベルかどうかは疑問の残るところであったが……。

 ちなみに彼女は、昼食のラムネスの母お手製の特盛り三段重ね幕の内弁当+購買で買ったヤキソバパン、コロッケパン、ジャムパンetc……に加え、さっき別れたクラスメイト達と学校からの帰り道にあるファーストフードで、BIGバーガー2ヶセットを軽く食べたばかりである。  

「あッ 」

 そんな彼女の目に、パン屋の店先にある中華マンのホットベンダーが飛び込んできた。

「おばさ〜ん、肉マンと、アンマンくださ〜い!

あとそれから、ピザマン、カスタードマンと〜…… 」

「やっぱり、買い食いの王者は肉マンよね 」

パク

「でも、暖かいアンマンも捨てがたいわよね 」

パクパク

「しかし、このピザマンってのは誰が考えたのかしら?」

パクパクパク……

 買い込んだオヤツを、落ちついて味わうため寄り道した小さな児童公園のベンチで、一人呟きながら中華マンをパク付くミルク。

 薄暗い公園のベンチで、美少女が山のような中華マンを抱え込んで一心不乱にパク付く姿は異様と言えば異様であったが、幸せ一杯のミルクには周りのことなど気にならないようだ。

 どちらにしろ、日が暮れて子供達も家に帰った後のこの公園ミルクの他に誰もいないようだった。

「あ〜、美味しかったッ 」

 中華マンを全て食べ終わったミルクが満足そうに伸びをする。

「ッ 」

その時だった。

 突然、何者かが背後から彼女の口元に布きれを押し付けて来たのは。

「なッ、なにす……」

 ミルクは大声で叫ぼうとしたが、その湿った布きれの何か薬品臭いツンと刺激の強い匂いを吸い込んだ途端に、全身の力が抜け落ち、意識が朦朧となっていく。

「あ………」

 大きな伸びをしていたミルクは、布きれに染み込ませてあった薬品を思いきり吸い込んでしまった。

 クラクラと激しいめまいがミルクを襲い、自分の身に何が起きているのか理解する間も無いうちにミルクの意識は深い暗闇の底に沈んでいった。  

S−2

ヴィーン…、

(なによ…、うるさいわね〜)

 遠くで羽虫のうなるような耳障りな音で、彼女の意識は混沌の中からこちらの世界に呼び戻された。 

「う、うん…」

 そういえば私、いつの間に眠っちゃったのかな?

 ミルクは、まだ半ばぼんやりとした頭で考えながらまぶたを開いた。

「ん、……」

 眩しい光が目に飛び込んで来るのと同時に頭の奥に鈍い痛みが走った。思わず目をつぶってしまう。

「あったま痛〜、」

 呟きながら再び目を開けたミルクの視界に最初に入ってきたのは、自分の身体の一部だった。

「あ、やだっ… 」

 ミルクが思わず羞恥の声をあげた。

イラスト2「目覚めるミルク」

 大きくめくれ上がった制服のスカートの向こうに、淡いブルーのツートンカラーの自分の下着が丸見えになっているのが、未だ朦朧とした彼女の意識のなかに飛び込んできたのだ。あろうことか、その上両脚も大きくおっぴげているらしかった。

 自分の寝相のあまりのはしたなさに驚いたミルクは、慌てて両手でスカートの裾を直そうとした。

「?」

 しかし何故か両腕とも全く動かせなかった。

 せめて、脚だけでも閉じようとしたミルクはそれも不可能なことに気が付いた。

「え?」 

 そして、その時になってようやくミルクは自分の身体の異変に気が付いた。

「あ、あたし?なにコレェ〜ッ?!」

 か、身体が動かせない?手足が何かに縛られている!

 自分の状態を改めて見直したミルクは、あまりの驚愕に大きな声をあげた。

 意識を失っている間に、ミルクは、大きな革張りの椅子に座らされた状態で縛り付けられていたのだ。

 両手は後ろ手に固く縛り上げらており、足も片方づつ膝の裏を椅子の肘掛けに乗せられたうえ肘掛けにロープで固定されて、大股をおっぴろげた格好を取らされていたのだった。

 いや、座らされていると言うよりむしろ大きな椅子の上に半ば仰向けに押し込められていると言った方が正しかった。頭だけは椅子の背もたれによって押さえつけられる形で正面を向いている。意識を取り戻した彼女の視界に自分の身体の一部が真っ先に飛び込んで来たのも、そのためだった。

 制服はそのままだったが、両足を大きく広げた格好を取らされているため、濃緑色のスカートがお腹のあたりまでめくれ上がり、淡いブルーと白のストライプの可愛らしいパンティが前方に突き出すように丸出しになっている。しかも仰向けになっているような格好のため小さなお尻は、椅子のクッションの部分から半ばずり落ちそうになっていた。

「ちょ、ちょっと〜ッ、だ、誰よ〜こんなことしたのは〜!」

 ミルクは、羞恥と怒りで可愛らしい顔を真っ赤に染めて、大きな声を張り上げた。まだ自分の置かれている状況が理解できない彼女は、自分をこんな状態に陥れた張本人が近くにいるはずだと思って辺りを見回す。

 その彼女の目に真っ先に飛び込んできた物は、自分に向けて三脚に設置された、何台ものビデオカメラだった。目覚めた時に聞こえていた羽虫の唸りのような音の正体はビデオカメラの作動音だったのだ。 

「あッ……、いやあッ」

 大股開きのうえ、パンティ丸出しの恥ずかしい姿をビデオカメラで撮影されていることにようやく気が付いたミルクは、顔面どころか全身が羞恥に真っ赤に染まった。

「ちょッ、ちょっとぉ!やだッ、やめてッ、撮らないでよぉッ 」

 羞恥の声を上げながら、丸出しにされたパンティを少しでも隠そうと必死になって身をよじらせるミルク。しかし、がっちりと椅子に固定された状態では全く無駄な努力だった。

「は、早くコレ、ほどきなさいよぉッ!」

 突然あられもない姿で縛られていた事に続いて、今度はその恥ずかしい姿をビデオ撮影されていることを知ったミルクは、パニックに陥った。羞恥に顔面を真っ赤に上気させ、小さな身体を激しく揺すりながら大声を張り上げる。

しかし、何の反応も戻ってはこなかった。

 羞恥に全身を真っ赤に染めてわめき散らすミルクの姿を、ビデオカメラが冷酷にとらえ続けるだけだった。

イラスト3「ジタバタするミルク」

「………」

 縄をほどけとか、ビデオを止めろなどと甲高い声でわめき散らしていたミルクであったが、しばらくするとその行為が無駄なことに気が付き、やむを得ず黙り込んでしまった。

 なぜならこの部屋には椅子に縛り付けられたミルクと、三脚に設置されたビデオカメラの他には誰もいなかったのだ。

 ミルクが最初に予想した彼女をこんな状況に追いやった犯人は、この部屋の中には存在しなかったのだ。

 黙り込み、あられもない姿の自分を無遠慮に撮影し続けるビデオカメラをキッと睨み付けるミルク。

 意志の強そうな紅玉色の大きな瞳には、姿を見せない卑怯な犯人への激しい怒りが燃え上がり、まるでその視線だけでビデオカメラを焼き付くそうとしているかのようだった。

ブーン……

 ミルクが黙ってしまうと、この部屋の中に響くのはビデオカメラが回る小さな作動音だけであった。

 不気味な静寂の中、ミルクはあらためて周りを見回した。

 飾り気のない蛍光灯だけが皎々と部屋中を照らしだしている。 そこはどこかのマンションの一室か、雑居ビルの貸し室か何処からしかった。床はフローリング貼りで、窓も無く、家具や調度も何も無い殺風景な部屋であった。

 壁も白っぽい壁紙が張られているだけで、唯一、変化があるのはミルクの正面にある頑丈そうな鉄のドアだけだった。

 もちろん、ミルクにとって見覚えのない部屋だった。

 何故自分がこんな所にいるのか、そしてこんな格好を撮影されているのかミルクはさっぱりわからなかった。

 公園で買い食いしていたところを誘拐され、ここに連れてこられた事だけしかわからなかった。自分にこんな恥ずかしい格好を取らせ、それを撮影している姿を見せない犯人の意図が理解できず、不気味で恐ろしかった。

「だ、誰かいるんでしょ!出てきなさいよォッ!」 

 不安に耐えきれず、声を張り上げるミルク。

 正面に見えるドアの向こうに犯人がいるのではないかと、大きな声で呼びかける。

 しかし、ミルクの期待に反して何の反応も戻っては来なかった。ただ、その狭い殺風景な部屋中に彼女のカン高い大きな声が響きわたるだけだった。 

「ちょっとッ!いい加減にしなさいよぉッ 

 この卑怯者ォ!」

 一向に姿を見せようとしない犯人に罵声をとばすミルク。

 だが、いくら彼女が大きな声を張り上げても何の反応も帰ってきはしなかった。ただ、ビデオカメラだけがそんな彼女を、淡々と捉え続けていた。

イラスト4「大股開きのミルク」

グルル………

「え……、」

 しばらくの間、元気良くわめき散らしていたミルクの身体に変化が現れた。

 身体の下の方、奥底から、不気味な感覚がこみ上げて来たのだ。グル、グルル……

 身体の奥から込み上がってきた異様な感覚に思い当たったミルクの紅潮していた可愛らしい相貌から、一気に血の気が引いた。

 その、不気味な唸りは彼女の下腹部から聞こえてきているのだ。はじめは、小さかったミルクの身体の奥底でおきたそのうねりは、たちまちのうちに大きな荒波に成長し、彼女を覆っていった。

(や、やだッ…、どうしてこんな時にぃッ)

 突然襲ってきた、下腹部を締め上げるかのような下品な苦痛にミルクの可愛らしい顔が歪み、全身から脂汗がにじみだす。

グルルゥ……、ゴロゴロゴロ……

 うろたえ、青ざめるミルクの下腹部から聞こえてくる大腸が立てる苦悶の唸りはますます大きくなっていく一方だった。

「もうッ!いい加減にしなさいよぉッ!」

 大股開きの格好で縛り付けらているこんな時に便意が訪れれば、自由を奪われた彼女を待ち受けている運命は一つしかなかった。

 しかし当の本人にとっては、そんな結末は冗談ではなかった。 「本当はそこにいるんでしょッ!わかってるんだからァッ!

 早く出てきなさいよ!今ならまだ許してあげるから!」

 今まで以上に大きな声でわめき散らすミルク。しかし、強気な言葉とは裏腹に語尾が小さく震え、顔面も蒼白になっている。  ミルクが必死になって、わめけばわめくほど下腹部を締め上げる苦痛は倍加していくようだった。

 絶え間なく襲ってくる腸を捻り上げるかのような下品な苦痛に耐える、ミルクの声は小さくなっていく。

「く、くうぅッ……」

 食いしばった可愛らしい唇から、苦痛の呻きが漏れる。肩で激しく息をしながら、高まっていく一方の便意に耐えるミルク。

 本来、便意に耐えるために一番楽な姿勢は、太腿をよじってお尻をモジつかせる格好なのに、今のミルクが取らされている状況では、それは全く不可能だった。両方の太腿を左右に大きく開かされて固定された、あられもない格好では、そう長くは耐えることなどできそうになかった。

「うッ!、…んくうッ」

 可愛らしいパンティに包まれた小さなお尻の奥底に潜む可憐なミルクの小菊を、腸内で荒れ狂う熱い流動物が押し破ろうとする

度に もうわめき散らす余裕も無くなった彼女の唇から小さな呻き声が漏れる。

 腸内から噴き出そうとする排泄物の内圧に、必死で抵抗するミルクの幼い小さな身体が苦痛に震え、全身に脂汗がびっしりと浮かんでくる。ミルクの、早く苦しげな息づかいに合わせてむき出しになった彼女の生白い下腹部が激しい収縮を繰り返す。

 真っ白い太腿の内側、パンティの付け根のあたりに生じる筋が、

閉じることは出来ないとわかっていながらも無意識的に少しでも脚を閉じようとする筋肉の動きにつれてピクピクと可愛らしく痙攣する。

「…ふッ、…くうぅッ……」

 ミルクは、絶え間なく押し寄せてくる下腹部をギリギリと締め上げるかのような激しい痛みに気が遠くなりかける。

 その一瞬の隙を突いてミルクの腸内で、圧力の高まっている流動物の熱い奔流が彼女の小さな菊花を押し破ろうとする。

「あッ、…ダメッ!」

 体内からの圧力に小菊を破られそうになって、ミルクは慌てて小さなお尻に全身の力を集中する。

 キュウッ

 ミルクがお尻に力を集中する度に、ヒップを覆っている可愛らしいパンティのシワの形状が微妙に変化し、彼女がお尻の筋肉に力を込めている様子が手に取るように観察できた。

 本人にとっては苦痛と屈辱以外の何者でもない、そんな便意に悶えるミルクの様子もサディストの視線で見れば、大股開きのあられもない姿をさらした美少女が、その可憐な表情を羞恥と苦痛に歪ませながら拘束された不自由な幼い肢体を悩ましげにくねらせるこのうえない絶景だった。

 そして、便意に悶えるミルク以外に誰もいないこの部屋の中で、彼女に対してそんな視線を注ぐ者は他ならぬビデオカメラ達だった。

 ミルクも、そんなカメラの視線を、そしてその背後にある誘拐犯人の意図を意識しない訳ではなかった。

 しかし、今のミルクはそれどころではなかった。こみ上げる便意を何とかやり過ごし一息つくことが最優先だった。

 そのためにも、下腹に負担をかけぬよう浅く早い呼吸を繰り返し、お尻に意識と力を集中する。

「はあッ、はあッ…」

 一時、便意との激しい闘いから解放されたミルクがヒップに集中していた力を緩め、一息ついた。

ミルクの意志と、下品きわまりない肉体の欲求との真剣勝負は彼女の意志の力が、ひとまず勝利をおさめた。

 あれほど激しく押し寄せた便意の荒波も、いつしか小さな細波へと収まっていったのだった。

 しかしこれは、ほんの一時の休息に過ぎないことをミルク自身が一番良く知っていた。

 たとえ一度便意の波をやり過ごしたとしても、トイレに飛び込み心いくまで排便しないかぎり、便意の波はさらに激しくなって何度でもミルクを襲ってくることは確実だった。

 そして、再び襲ってきた便意の嵐がもたらす運命は、一度目の便意との戦いで体力のかなりの部分を消耗してしまったミルクにとって悲惨極まりない結果となることは間違いなかった。

(お昼っから、あんなに食べなきゃよかったよぉ……)

 今はかろうじて静まっているものの、いつまた便意の波が襲ってくるかもわからない。そして、そうなれば今度は無事ではすまない。そうなった時に自分の身に訪れるであろう破局を想像してミルクは、絶望的な気持ちになっていた。

 実はミルクはここ数日便秘気味で、すでに三日程も通じが来ていなかった。

 もちろんその間も食事はいつもの調子でかかさずに食べていたから、すでに今日の午後辺りからかなり下腹が張って来ていたことも事実であった。それでもなお、学校からの帰り道に二回も買い食いをしてしまうあたり、「神をも恐れぬ食欲」と彼女の真の姿を知っている人々が言うだけのことはあった。

 しかし、今はそんな自分の体の中に貯まった、かつて食べた物がミルクを残酷に責めたてているのだった。

 この三日の間に自分の胃袋に収めた食物の量を思い出してミルクの背筋が冷たくなっていく。

 もし、あれだけの量の食べた物が一度に溢れだしたら……。

 ミルクは想像するだけでも恐ろしかった。

 しかし、このままの状態で再び便意の波が訪れれば、確実にその破局が彼女を待ち受けているのだった。

(そ、そんなのイヤぁッ!)

 今も自分を見つめているカメラの前でそんな醜態をさらすなど、アララ王国の王女であるミルクにとって、いや、一人の夢見る少女として絶対に耐えられる屈辱ではなかった。

(な、何とかしてこの状態からぬけださなきゃッ)

 激しい便意との戦いに一息つくことのできたミルクは、自分を

待ち受けている恐ろしい運命から逃れようと絶望的な努力を始めた。

「…ん、んんッ……」

 ミルクは全身の力を込めて身体を揺さぶり、自分を拘束しているロープから逃れようと必死にもがく。椅子のクッションの合成革とミルクのお尻がこすれあってギュッギュッと耳障りな音を立て、その下にあるスプリングがギシギシと軋む。

 だが、忍者や奇術師でもないミルクに、縄抜けの心得などあるはずもなかった。ただ、やみくもにもがいたところで、がっちりと手足を縛り上げているロープは全く弛むどころか、反対によりいっそうきつく締まってくる始末だった。

 しかし、それでもミルクは諦めるわけにはいかなかった。

 ここで諦めてしまえば、やがて確実にビデオカメラの前で脱糞、排泄というアララ王国のプリンセスとして、いや一人の少女にとって最低、最悪の醜態を晒すはめになるのだ。

 半泣きになりながらも、必死に全身を揺さぶり少しでもロープを弛めようともがくミルク。それでも縄の弛む様子はいっこうになかった。

 可憐な相貌を半泣きに歪ませたミルクがもがくたび、細く真っ白な両脚を大股開きにされて丸出しになった白とライトブルーのツートンカラーの可愛らしいパンティの布地に寄ったシワがイヤらしく表情を変える。

 激しく全身をもがかせる為に発した汗と先ほどの便意ににじみ出した脂汗とでパンティの布地はじっとりと湿り、ミルクの小さなお尻にまとわり付いて、いっそうその辺りの形状をビデオカメラのレンズに克明に捉えやすくしている。

 ほとんど吸水性の無い合成革のクッションと、お尻の間にも流れ出した脂汗がたまりヌルヌルと気持ちの悪い感触がいっそうミルクの気持ちを暗くさせる。

はぁッ…はぁッ…… 

ギシッ…ギシッ……

 静まり返った部屋の中に、ミルクの唇から漏れる苦しげな息づかいと、ギシギシと椅子が軋む音だけが不気味に鳴り響く。

「はぁッ…はぁッ…はぁ……」

 ミルクの形の良い小さな唇から速く浅い吐息が漏れる。

 ギシギシと椅子を軋らせ、必死にもがいたミルクであったが、そのけなげな努力も全くの無駄に終わった。

 すでにミルクはロープから抜け出そうともがくのをやめていた。

 ロープは弛むどころか、より強く彼女の柔らかな肌に食い込みギリギリと締め上げる結果にしかならない事を思い知らされていた。

 必死になってもがいた事による疲労と、それによって全く状況が好転する事が無かった徒労感、そしてその結果がもたらす破局への絶望感が、普段は元気いっぱいのミルクの意志を打ち砕いていた。

 しかも、全身を激しく揺り動かしたことによって一度はおさまったはずの便意の波を呼び覚ましてしまったのだ。 

グル…グルルル……

 腸の蠕動運動が立てる不気味な唸りがミルクの下腹部から再び聞こえ始めてくる。

 一回目の便意との戦いと、先ほどまでのロープから脱出しようとしてもがいたおかげで、ミルクの小さな身体に蓄えられていたた気力とスタミナは根こそぎ奪われてしまっていた。

 もはや、こみ上げてくる便意にミルクの肉体が屈服するのは時間の問題だった。

「ねぇッ!本当は誰かいるんでしょうッ!

お願い、コレをほどいてェッ!」

 再び襲ってきた激しい便意に飲み込まれたミルクには、もはや僅かな猶予もならなかった。自分をこんな目に合わせた、いまだ姿を現さない卑劣極まる犯人にお願いしてでも一刻も早くロープから解放され、トイレにかけ込みたかった。

「本当はそっちの部屋で聞いてるんでしょうッ?

ねッ、お願いだから出てきてぇッ、コレをほどいてぇッ!」  

 気丈なミルクにとっては、自分をこんな目に合わせた張本人に「お願い」をしなくてはならないなどと言う状況は屈辱以外の何物でもなかった。

 だが、今の彼女には犯人がいるかいないかもわからないドアの向こう側に叫び続けることしか出来なかった。

 しかし、いくらミルクが必死に叫んでも相変わらずドアの向こう側からは何の反応も戻ってはこなかった。  

 それでも、ミルクは叫び続けた。それしか今の彼女に出来ることはないのだ。

グルルル……、ゴロゴロ……

 腸の唸る音がいっそう大きくなる。 

「ね、ねぇッ、私、お腹痛くなってきちゃったのッ!

だから、ね?」

 あまりの苦痛に耐えきれず、とうとうミルクは顔面を真っ赤に染めて自分を襲っている便意を声に出してしまった。便意を我慢していることを知られること自体、少女にとって全身から火が出るほど恥ずかしい事なのに、彼女はそれを自分から大声で叫ばねばならないのだった。

 その事自体耐え難い屈辱なのに、姿もわからない、いやそれどころか、いるかどうかすらさだかでない相手のご機嫌を取るため媚びたような声を出さなければならないのだ。しかも、その相手こそは、ミルクをこんな極限状態に陥れた張本人だった。

「わ、私トイレに行きたくなっちゃったの…、

だ、だからお願い、コレをほどいて…」

 羞恥と屈辱に耐えながらむりやり浮かべた笑顔がひきつり、張り上げた声が震える。

 この時のミルクの頭の中をよぎったのは、こちらの世界で見た、アクション映画やドラマの中のワンシーンだった。

 囚われた主人公や仲間達が身体の具合が悪くなったと看守に呼びかけ、それを聞いた看守が心配して近寄ると……、というお馴染みのアレだ。

 もっとも、ミルクにしても映画のヒーロー達の様に華麗な反撃に出るつもりはなかった。いくら世間知らずの彼女にしても、ドラマの様に上手く行くはずが無いことはわかっていた。

 ただ、拘束されている椅子から解放されトイレに行かせてもらえる事だけを期待していたのだ。

 また、自分をこんな状況に追いつめた誘拐犯人にとっても、便意を訴える自分をこのままの状態で放置し部屋の中を汚される事は望まないだろうとミルクは思っていた。 

 だからこそ、ある意味で少女にとってもっとも恥ずかしい行為といえる「トイレに行きたい」という要求を大声で叫んでいるのだ。

 いまだ姿を見せない犯人の目的が、そういった恥ずかしい言葉を大きな声で張り上げ、羞恥に煩悶する自分の姿そのものかも知れないなどとは、勇者とともに世界を巡る大冒険を経験して少しは世間の常識を知るようになったとはいえ、基本的には王宮の奥深くで大切に育てられたお姫様であるミルクにとっては想像する事すらできなかった。

 彼女自身には想像すらできなかったが、ミルクをまるで解剖台に貼り付けられた標本のモルモットか何かのように、両脚を完全におっぴろげさせた無様な状態で椅子に固定しその正面にビデオカメラを設置した犯人の意図は明白であった。

 そう考えれば、いまミルクを襲っている下品極まりない下腹部の苦痛も決して偶然などではあり得なかった。

 意識を失っているミルクに、目覚めたあとタイミング良く激しい便意を催すような処置を施しておいたに違いなかった。

グル、グルル……、ゴロロロロ…… 

 ミルクにはそんな事を想像することすらできなかった。

「たまたま彼女にとって最悪のタイミングで偶然襲ってきた」便意に彼女は必死で耐えるだけだった。

 一時、引いていた便意の波が、再びミルクの下腹部で荒れ狂う。

波が引いて分だけ時間が経過し、その激しさも倍加していた。

 小さなお腹の奥で荒れ狂う締め上げるような苦痛に、椅子の上に大股開きのあられもない格好で拘束された細い身体を震わせている。ギュルギュルという大腸のたてる恥ずかしい音が、部屋中に響きわたり、ビデオのマイクにさえも鮮明に録音されていく。

(お姉様…、助けてッ……) 

 もはや自分一人では、この窮地から逃れることはできない事は、瞭然だった。ミルクが心の中で二人の姉に助けを求める。 

 彼女がかつて異世界で経験した冒険ではどんなピンチの時も、ミルクが希望を捨てない限り、最後には鮮やかな大逆転によって切り抜けることができた。

「ミルクッ、大丈夫かい?もう安心だよッ」 

「急に行方が知れなくなった物ですから〜、ミルク探知機を作ったんですわ〜」

 何の根拠も無かったが、今も最後の最後には、ちょっとイケイケ気味でそれでいて優しい六才年上の姉と、一見のんびり屋に見えても本当は頼れるもう一人の姉が、目の前のドアを開けてミルクを助けに飛び込んでくる。そんな気がしていた。

 そして、

(ラムネス……)

 ミルクは最愛の勇者の名を思い浮かべた。

「ミルクッ、さがしたんだよ、 嫌な予感がしてたんだっ!」

 彼女が本当に心の奥深くで助けにくれることを信じていたのは、一人の少年だった。

 しかし、そんなものはミルクの勝手な思いこみ、妄想にすぎなかった。

 レスカは、政務が忙しくアララ王国にいるはずだし、ココアもミルクが学校帰りにさらわれた事など知りはしない。

 もちろんラムネスも同じ事だった。冒険のないこちらの世界ではかつての勇者も、ただの中学生の少年にすぎない。彼女がここで苦しんでいる事など察知できる筈がなかった。

「も、もうダメェッ、も、漏れちゃうぅッ!」

 まくれ上がった制服のスカートの下から覗くぷっくりとふくらんだ真っ白い下腹を、苦しげに収縮させながらミルクが叫んだ。ミルクは可憐な可愛らしい顔を涙でくしゃくしゃにして、泣きじゃくる。もはや、どこからも助けなど無いことを悟ったのだ。

 そんな絶望に沈むミルクの精神だけでなく、肉体にも限界が訪れようとしていた。

 全身の力を集中した小さなお尻の中心、脂汗でグッショリ湿った可愛らしいパンティの下に潜む可憐な菊花を突き破ろうと、マグマのように熱い流動物が内側から圧迫する。

 ミルクが一瞬でも隙を見せれば、腸内の熱い流動物が彼女の体内から一気に溢れだし、ブルーの可愛らしいツートンカラーのパンティを茶色く染め上げるだろう。

 腸内の汚物が弾け出そうとする圧力は強くなる一方だった。発作のように内部からの圧力は高くなりミルクは、そのたびにお尻の筋肉に力を込めてその圧力に抵抗しなくてはならなかった。

 そして、その間隔は次第に短くなりそのたび毎に、激しくなっていく。 

プッ…、ププゥッ…

 突然、室内に何か間の抜けた音が響いた。 

「あ…、ああ……」

 ミルクの可憐な相貌に羞恥と狼狽の入り交じった複雑な色が浮かび、耳まで真っ赤に染まる。

プッ、プゥ〜… 

 数秒後、再び音が聞こえてきた。

 その間の抜けた音は、間違いなくミルクの可愛らしいお尻。それもパンティに包まれた中心部から聞こえてくるのだった。

「あ、ああ…、い、いやぁ…」

 ビデオカメラの前でガスを放出してしまった事は、プライドの高いこのアララ王国の小さなプリンセスにとって、とてつもなく大きなショックだった。自分が何をしたのか信じられないと言った表情を浮かべ、呆然と呟くような小さな声を上げるミルク。

「あ、ああ…、ダ、ダメぇ……」 

 ブッ、ブッとさらに数発続けざまに放屁してしまった事に狼狽したミルクは、小さなヒップに集中させていた力を一瞬緩めてしまった。

 外へ飛び出そうとしている熱いマグマと化した流動物はそんなミルクの一瞬の気のゆるみも見逃さなかった。

ブッ、ブリッ!

 ミルクのパンティの中から湿った空気がはじけるような異様な音が響き、ムワっとする濃密な異臭が周囲に漂った。

「い、いやあぁッ 」

 自分のお尻から聞こえてきた破裂音と同時にパンティの中に生じた熱い感触に、ついに破滅の瞬間を迎えてしまった事を知ったミルクの唇から悲痛な悲鳴がほとばしった。 

ブリッ、ブリブリブリッ

 今日まで三日にわたる便秘の結果、極限まで太く成長していた黄金色の軟らかい塊が、動揺したミルクの一瞬の隙をつき、大きく下品な音をたてて彼女の小さな菊花を押し開きパンティの中に一気に飛び出してきた。その、黄金色の塊の太さは小さなミルクの身体からは想像もする事ができない程、極太だった。直径5〜6センチは軽くあっただろう。そんな極太の排泄物が、必死に止めようとするミルクの意志を裏切ってブリブリと聞くに耐えない汚らしい音を立てながら小さな排泄孔をムリムリと押し広げてパンティの中に飛び出していく。

ブリブリッ、ブリブリブリブリッ!

 飛びだした極太の軟塊便は、お尻を包んでいるパンティの布地に行く手をさえぎられ、グニャリと折れまがる。折れ曲がった便塊は、内部でウネウネとトグロを巻き、可愛らしいパンティの中心部分をモコモコとふくらませて、白とブルーのツートンカラーだった布地を接触した部分から徐々に汚らしい黄褐色へと汚染していった。

 吐き気をもよおす濃厚な汚臭が広がり、たちまちのうちに狭い部屋中に充満していく。

イラスト5「脱糞するミルク」

「いッ、いやあッ!いやあぁッ 」

 涙で可憐な顔をくしゃくしゃにしたミルクは羞恥に気が狂いそうになりながら、何とかして汚物が飛び出していくのを止めようとしていた。

 しかし、一度解放されたアヌスは容易には閉ざされない。便秘の為、三日にわたって溜め込まれた大量の排泄物ともなればなおのことだった。パンティの中に溢れていくドロドロとした生暖かい不気味な排泄物のおぞましい感触に、総毛立ちながらも必死にアヌスを閉じようとするミルクの努力を嘲笑するかのように、次から次へと排泄物はパンティの中に飛び出していく。

 ミルクの可愛らしいパンティの内部にたまった黄金色の軟らかい便塊は、触れた部分の布地にベッチョリとこびり付き内圧によってコットン生地の目にジクジクと浸透し、パンティの表側の純白の部分もブルーの部分も区別無く滲みだしだし、ヌラヌラと汚らしい黄土色に変色させていった。

ブリッ、ブリブリッ

ブリブリブリブリッ!

 吐き気を催すような濃密な異臭で狭い部屋中を充満させて、なおも下品な音をブリブリ立てながらミルクの脱糞は続く。

プシュッ、プッシャア……

 そんな聞くに耐えない排泄音の中に、かすかな水音が混じった。

 あふれだした大量の極太便によってパンパンにふくらんだミルクのパンティの少し上の部分に新たな染みが湧き出し、その一瞬後には激しい水流となってほとばしった。

 少女のアヌスを閉じさせている括約筋は、尿道を締める役割をも兼ねている。アヌスが開かれてしまえば連鎖的に尿道もゆるんでしまうのだ。

 激しい腹痛をともなった便意が、ミルクの苦悶の主役であったが膀胱にたまった熱い黄金水も限界寸前だったのだ。

 激しい水流となって噴出した熱い液体は、パンティの布地にさえぎられ細かい水滴となって辺り一面に飛び散った。

プッシャアアアッ!

 噴水の様に飛び散った水しぶきは、フローリングの床にまで飛び散り、ビシャビシャと激しい水音とともに大きな水溜まりとなって黄色い湯気を上げる。その勢いは、アヌスを押し開いて飛び出してくる重たい便塊とは較べ物にならない。

 しかし、それ故に放出にかかる時間は短かった。膀胱をパンパンに膨らませていた黄金色の噴流も、たちまちのうちにチョロチョロとした小さなせせらぎとなり、やがて止まってしまった。

ブルブルブル……

 膀胱から、激しい水流となってほとばしった尿に熱を奪われ、ミルクの小さな身体が無意識のうちに小さく震えた。だが放尿が終わっても、ミルクのもう一つの排泄孔からひねり出される固形物はまるで尽きる事が無いようだった。ほとばしった小便に下半身をビショビショに濡らしながら、なおもミルクはブリブリと汚らしい音を立てて激しく脱糞し続ける。

 ミルクのお尻の下には、彼女のお尻が作り出した椅子のクッションの窪みに、パンティの布地に遮られ勢いをそがれた小便とその水流によって溶かされた大便がグチョグチョに混ざりあって溜まっていた。

ウィーン…… 

 ミルクが羞恥に全身を桜色に染め上げ、幼く可愛らしい顔をお漏らしの屈辱に歪めて、ブリブリと脱糞を続けている間にもビデオカメラ達は彼女を克明に撮影し続けていた。

 ミルク自身は気が付かなかったが、設置されたビデオカメラは皆、同じ部分を狙っているわけではなかった。

 ある一台は次から次へと飛び出してくる排泄物を止めようと懸命にその身を震わせるミルクの細く幼い身体全体を映し、また別の一台は、お漏らしの羞恥と屈辱に歪む涙と汗でくしゃくしゃになった可憐なその表情をアップでとらえていた。

 そしてもう一台、ローアングルから覗き込むように設置されたビデオカメラが、少女にとってもっとも恥ずかしく屈辱的な部分をズームでとらえているのだった。

 そのカメラのファインダーにアップでとらえられた、少女にとってもっとも恥ずかしく屈辱的な部分とは言うまでもなくミルクの大きくおっぴろげられた足の付け根、可愛らしいパンティに包まれた彼女の股間だった。

 ミルクの股間をズームアップした状態で固定されたビデオカメラには、意識を失ったミルクが椅子に大股開きで固定された時から、排泄に至る今まで、その瞬間、瞬間のミルクの股間の表情ともいえる変化を、パンティのシワ一本あます事なく克明に映し続けていた。

 プルプルと小刻みに震えるミルクのいまだ発展途上の小さなお尻。それがキュッと引き締まったかと思った次の瞬間、お尻を包む可愛らしいショーツの中心部にあるクロッチのすぐ下の部分に、小さな茶色い染点が現れた。

 その黄褐色に変色した部分のパンティの布地がググッと内側から突き上げられたように盛り上がると、布地の汚染面積がみるみるうちに広がっていき、パンティの隆起はモコモコと複雑な形に変化しながら大きく成長していく。たちまち、可愛らしい白とブルーのストライプだった布地がグロテスクな形状にふくらんだ部分が汚らしい黄土色に変色していく。

 やがて、その少し上の部分に別の染みが浮かび、こんどはその部分から激しい水流が一気にほとばしった。噴出した水流はパンティの布地に当たってシャワーの様に細かい水しぶきとなって辺り一面に飛び散る。黄色い湯気をたてて飛び散った黄金色の水しぶきはパンティをびっしょりと濡らし、コットンの布地をミルクの小さなお尻にべっとりと貼り付けさせる。

 濡れたパンティがべっとり貼り付いたのはミルクのお尻だけではなかった。パンティ内部でトグロをまいた極太の便塊にも布地はベッチョリと密着し、黄褐色に変色させられながらも半透明になってそのグロテスクな姿を半ば透けさせている。

 アップでカメラのファインダーいっぱいに映るミルクのお尻、そしてそれを包んでいるパンティの汚れていく様子は、ほとばしった水流によってパンティがビショ濡れになり半ば透けた状態になったため、その内部の惨状がより鮮明にビデオカメラのレンズに捉えられていった。

 ミルクが苦しげなうめき声を漏らしながらいきむたびに、黄色く汚れたパンティから伸びる真っ白い太腿の筋肉がピクピクと緊張し、そのたびに太い黄金色の便塊がミルクの小さな排泄孔を押し広げてヌルヌルと汚れたパンティの中に姿をあらわす。同時に排泄孔から、腸内で発酵したガスが軟らかい便塊と混ざりあって一緒に放出されブリブリと汚らしい排泄音を奏でる。

 その下品な排泄音をたてるガスが、パンティの中いっぱいにあふれた軟らかい便塊と黄金水の溶け混ざり合った茶褐色のドロドロとした汚物の中に放出され気泡となる様子さえ、ハッキリとビデオテープに録画されていく。

 そして、今またカメラのファインダーにズームでとらえられたミルクの股間の様子に異変がおき始めようとしていた。

「はぁはぁ…、ん、んくッ…」

 息も絶え絶えになりながらも、ミルクの排泄はすでにかなり長い時間にわたって続いていた。

ブリブリ、ブリブリブリッ……

 しかし彼女のお尻から生み出される臭い匂いを放つ黄金色の塊は、いっこうに止まろうとはしなかった。

 幼く可愛らしい顔を涙とよだれで、くしゃくしゃにしながら脱糞を続けるミルクの汚れたパンティの中に溜まった排泄物は驚くほどの量に達していた。

 小さなパンティとはいえ多少はあった布地のたるみがまったく無くなり、内部でトグロを巻いた極太の黄金色をした塊が黄色く変色したコットンの生地をパンパンにふくらませている。

 お尻と布地の間のあった僅かな空間に、ミルクの腸内から弾け出した大量の排泄物が溜まって彼女の可愛らしいパンティは今にも弾け飛びそうだった。

 だが、汚物で汚染され黄色く変色したミルクの小さなパンティの、大量にあふれだした排泄物に耐えきず限界を始めに迎えた部分は、コットンの布地ではなかった。

 ズル…、ズルズル……、

 黄金色の軟らかい便塊でパンパンにふくれ上がったミルクのパンティが、内部に溜まった大便のあまりの重量に垂れ下がり始める。

 汚らしい排泄物でドロドロに汚されると言う不幸な運命にさらされたミルクのパンティの中で、もっとも最初に限界をむかえたパーツは、パンパンにふくれ上がった排泄物の圧力に耐える布地ではなく、パンティをお尻に密着させておく役目をもったウェストのゴムだった。

 大股開きで椅子に拘束されたミルクのお尻は、椅子のクッションから半ばはみ出す様な位置にあるため、パンティのお尻の部分の布地が、内部に大量に溜まった便塊のあまりの重量に下に垂れ下がってしまったのだ。

 垂れ下がったお尻の部分につながる部分のパンティは、下に引っ張られるため紐の様に細くなっている。

 内部に溜まっていた黄金色の便塊を包み込み、前と左右、引っ張られ細くなった部分で吊り下げられた格好になったパンティのお尻の部分の様子は、まるでミルクがひり出した排泄物を計量する秤のようだった。

「あ、ああッ、いやあッ!」

 自分のパンティにおきた変化にうろたえたミルクが泣き声をああげる。排泄物の重さでずり落ちたパンティが完全に脱げ、今まではかろうじてパンティの薄い布地一枚とは言え、ビデオカメラから隠されていた少女にとって最も大切な部分が丸出しになる恐怖に襲われたのだった。

 しかし、それは錯覚だった。

 ミルクの両脚は椅子の肘掛けに乗せられた格好で縛られているため、彼女のパンティが完全に下まで落っこちてしまう事はありえなかった。下に引っ張られた格好になったものの、黄色く変色し汚物まみれになったパンティは、かろうじてミルクのもっとも大切な部分を覆い隠してくれていた。

 しかし、別の意味で少女にとって最も恥ずかしい自分の体内からひり出した排泄物が、今までは脱糞してしまったとはいえパンティの布地越しだったものが、直接ビデオカメラの前に晒され、克明に撮影されてしまうのだ。。

 便塊を乗せたグロテスクなブランコの様にブラブラと揺れる垂れ下がったミルクのパンティからは、さらに内部に溜まっていた排泄物が左右の縁から、まるで黄金色した大蛇か特大のイモ虫のようにヌルヌルと這い出し垂れ下がっていく。やがて垂れ下がった茶色い大蛇のような大便は、自重でちぎれ小便で水浸しになったフローリングに落下しベチョリとこびり付く。

 たちまちのうちに、いくつもの黄金色の軟らかい塊が床に落下し、おり重なってこんもりと小高い山を築いていく。

「あ、ああ……、いやぁ……」

 もう、ミルクは大声を出す気力すら失っていた。

 少女に徹底的な屈辱を味あわせるには、他人の目の前で脱糞させるのが、もっとも効果的だった。どんなに、気丈な少女でも人前で排泄物を垂れ流せば、抵抗する気力すら失ってしまうほどの敗北感を覚えることになる。

 確かに、今現在はこの部屋の中にはミルクしかいなかった。

 しかし、ビデオカメラが設置され撮影されているのでは同じ事だった。いや、脱糞をビデオに記録されテープに残される方がミルクにとってはより耐え難い屈辱であった。 

イラスト6「汚物が垂れ下がるミルク」

「うんッ…、んんッ…」

 ミルクの小さなお尻の筋肉がぐっと強張る。

 脱糞してしまった後もいっこうに弱まることない便意に責めたてられ、ミルクが苦しげな呻きを漏らしながらいきむ。必死に便意と戦い続けたミルクだったが、便意に屈し脱糞してしまったあとでも決して、楽になったわけではなかった。

 確かに脱糞してしまった瞬間は、彼女にとって永遠とも思える長い時間の限界以上とも思える我慢に我慢を重ねたあげくの放出であっただけに、屈辱、絶望といった精神的なダメージは別として、まるで男性の射精にも似た排泄の快感に彼女の肉体はうち震えた。

 しかしそれが快感であったのも、始めの僅かな間だけであった。

 脱糞してしまったあとも、激しい腹痛と、こみ上げる便意はいっこうに弱まることはなかった。

 それどころか、脱糞の羞恥に泣きじゃくるミルクを、いっそう激しく責め立てた。

 その苦痛から逃れるためにも、ミルクは全身の力を込めていきむしかなかった。そうしなければ、腸がねじ切られるような苦痛に耐えられないのだ。

「あ、ああ…、もういやぁ……、お願い、ウンチ、とまってぇ…」

 ミルクの唇から小さな泣き声が力無く漏れる。黄色く変色し臭い匂いを放つパンティに包まれた彼女の小さなお尻の筋肉にグッと力が込められる。

ブリュッ…ブリュリュリュリュ…

 腸をしごき立てるかのような排泄感の苦しさに泣きじゃくりながらも、いきまずにはいられないアララ王国の幼いプリンセスのヒップから、先程までに比べてやや小さな排泄音が聞こえてくる。今度の排泄音は、音量自体は小さいがより下品で汚らしく、まるで水を入れた風船の口を中途半端に開いた時の様なとびきり下品で汚らしい音であった。

 それは、ペースト状に溶け崩れた軟らかい下痢便が、腸内で発酵したガスと混ざり合って放出されたために発生する音だった。

ブリュリュ…、ビチビチビチッ…

 すでにパンティが重みで垂れ下がる程、大量に極太の固塊便を排泄したミルクだったが、便秘していた彼女が三日間に食べた食料の量から考えれば、そんなものでは済みそうもない事は容易に想像できた。

 彼女の便秘の原因となった比較的硬めの固塊便が出尽くしたあと、極太の便塊にさんざん押し広げられた彼女の小さな排泄孔から今度はドロドロに溶けたペースト状の下痢便が大量にあふれ出してきたのだった。

ビチッビチビチビチッ

 ミルクの生白い下腹部が苦しげに痙攣し、自らひり出した排泄物で茶褐色に汚れたお尻の中心に潜むセピア色をした小さな排泄孔が、まるでイソギンチャクが息づくかの様に、ヒクヒクと収縮を繰り返す。そのたびに、ドロドロの黄金色をした流動物が大量に吐き出されビチビチという汚らしい音を奏でる。

「ひあッ…、くふッ…」

 喘ぎにもにた小さな呻き声を漏らし、生白い下腹をうねらせ身をよじりながらミルクは、体内の物を何もかも排泄物と化して吐き出そうとしているかの様に、溶け崩れた下痢状便をすでに黄色く汚染され切ったパンティ中に放出し続けた。

はぁぁ……

 長い長い排泄を終えたミルクが深い溜息を付いた。彼女の小さな身体から緊張がとれ、全身から力が抜け落ちた様だった。

 あれほど苦しかった下腹部も、腸内に溜まっていた排泄物を全てひり出したことで鎮静しつつあった。

「………」

 肉体に訪れた安息の時とは裏腹に、パンティの中に何もかもひり出してしまったミルクの心の中はボロボロだった。

 ビデオカメラに撮影されながら、大股をおっぴろげた大開脚のポーズで脱糞し、パンティを茶色く汚してしまったのだ。 

 少女にとってはそれだけでも死にもまさる屈辱なのに、ミルクの場合は排泄物の重さでパンティがお尻からずり下がってしまう程の超大量脱糞だったのだ。

 そんな恥ずかしい姿を撮影されたビデオテープを、誰かに見られるくらいなら、いっそこのまま死んでしまいたかった。

 しかし現実には、ミルクは死ぬことなどできるはずもなく、無様な大股開きの格好のまま椅子に縛られ、自らの排泄物で茶色く汚したパンティをビデオカメラの前にさらし続けた。

「あ、ああ……」

 放心したような虚ろな表情を浮かべたミルクが力無く呻く。

 彼女のお尻の下には、臭い匂いを放つ黄金色をしたドロドロの汚物がたっぷりと溜まっている。黄金色の軟らかい流動物は、彼女自身のお尻の重さで出来たクッションの窪みに溜まって、ミルクの小さなヒップを、なかば汚物の海に沈めている。

 股間にベットリと貼り付く排泄物で汚れたパンティと、お尻の下に溜まった小便と下痢便が混ざりあったドロドロの汚物の生暖かく、おぞましい感触が、脱糞のショックに打ちのめされたミルクの心に追い打ちをかける。

 お尻の下に溜まった汚物の感触の、あまりの気持ち悪さにミルクは大開脚に縛られたままの不自由なお尻をモゾモゾと蠢かせる。 だがそれは、彼女の下に溜まっている軟らかい排泄物を自分自身のお尻によって引き延ばす行為でしかなかった。

 モゾモゾとお尻を蠢かすミルクのお尻と椅子のクッションの間に挟まれた軟らかい黄金色の固塊便がベッチョリと潰され、黄金水や下痢便と一緒にグチョグチョと練り込まれていく。

「あ、あぁ…、いやぁ…」

 その感触のあまりのおぞましさにミルクの唇から、小さな悲鳴が漏れた。泣きながら小さなお尻をくねらせるミルクの下で、下痢便と小便が混ざりあった泥土状の汚物がグチョグチョと音を立てて泡だち、練り上げられていく。

 やがて大便と黄金水で練り上げられた汚物のぬかるみは徐々に冷たくなっていった。冷えたドロドロの排泄物のおぞましい感触は言語に絶っした。

 冷たくなった排泄物のあまりの気持ち悪さから、少しでも逃れようとお尻を揺するミルクの下では、黄金色をしたドロドロの流動物が、ヒップの双球とクッションの間でグチョグチョと練り潰され汚らしい音を立ててブクブクと泡立っていく。

 お尻を動かせば動かすほど、汚物のぬかるみを広げていくだけだとと知りながらも、ミルクはお尻を蠢かすのをやめることができなかった。一瞬たりともじっとしていることが我慢できないほど冷たくなった汚物の感触はおぞましいものだった。

 お尻の下の汚物の気持ち悪さに、涙でくしゃくしゃになった可憐な顔を歪めながら、小さなお尻をモジモジと蠢かすミルク。

 お漏らし、脱糞という少女にとって死にもまさる屈辱的な行為をビデオ撮影されたミルクの頭の中は真っ白でもう、何も考えられなかった。

 椅子の上で目覚めてから今までの全てが、まるで悪夢の様で信じられなかった。

 この悪夢は、いつは覚めるのだろうか?

 いくら鈍いミルクでも、自分をここに監禁した犯人の目的が、自分の脱糞シーンを撮影することであった事くらいは、もう理解できていた。

 で、あれば犯人の目的は果たされたのではないのか?

 惚けた頭の中でそんな事を考えていた。

「………」     

 ミルクは涙にくもった瞳で、部屋の正面にある頑丈そうな鉄製のドアを見つめた。

 何の根拠も無かったが、自分が排泄し終えたら、犯人が後始末に現れる。ミルクはそう思っていた。

 そうすれば、その後で自分がどうなるかまでは想像出来なかったが、取りあえずはこの椅子からほどかれて、この忌まわしい部屋から解放される。そんなふうに思っていた。

 しかし、いつまで待っても鉄製のドアが開かれる事はなかった。ミルクの期待はあっさりと裏切られたのだった。

 いっこうに姿をあらわさない犯人にミルクの心に不安が生じた。 もしかして、犯人はこのままずっと姿を見せないのでは?

 もしかして、自分はこのままずっと放って置かれるのでは?

 そんな絶望的な考えがミルクの頭の中に浮かんだ。

「そ、そんなのイヤぁッ!」

ミルクの唇から悲鳴が漏れた。不安と焦りにミルクの小さな身体が震え、可憐な相貌が恐怖にひきつる。 

 こみ上げてくるどす黒い不安に、異常な状況に置かれ続けてきたミルクの精神はもう耐えきれなかった。

 幼いころからアララ王国のプリンセスとして厳格な躾を受けてきたとは言え、わずか十三才の少女が、今まで受けてきた精神的な打撃に耐えてこられたほうが奇跡といえた。

「誰かぁ、助けてぇ!」

 パニックに陥ったミルクが泣き叫ぶ。

 何とかしてこの状況から逃れたかった。

 自分を椅子に固定しているロープを緩めようと必死になって全身を揺する。

 だが、何度やっても無駄なものは無駄だった。身体を揺すり立てる事で、手足を固定しているロープはよりきつく締まりミルクの幼い柔肌にギリギリと食い込んでいく。

「こ、こんなのイヤぁ!誰かァッ!誰か助けてッ 」

 いくらミルクが大きな声を張り上げても誰もやってきはしなかった。

 がらんとした殺風景な部屋中にミルクの声だけが虚しく響く。

「助けてッ、カフェオレお姉様ぁッ、ココアお姉様ッぁ!」

 最も信頼する二人の姉の名を呼ぶミルク。

 だが、こちらの世界にいない彼女達が助けにやってくるはずがない。

「助けてッ……、ラムネスゥッ 」

 彼女にとって最も大切な名前が唇から紡ぎ出された。

 かつて異世界での大冒険の時に、どんなにピンチの時も彼女を助けに来てくれた勇者の名を。

 しかし何度その名を叫ぼうとも、彼女自身が放った悪臭が充満するこの部屋には、白馬に乗った騎士は現れなかった。

「誰かッ!誰かぁッ 」

 泣きながら、幼い身体を必死にくねらせるミルクの小さなお尻の下からは、たまらなく臭い匂いを放つ黄金色の流動物がグチョグチョに練り潰されクッションとの間からビチビチと押し出されていく。

 涙と鼻水でくしゃくしゃになった、幼く可愛らしい相貌を歪め、泣きじゃくりながら必死に助けを呼び続けるミルク。

 泣きじゃくるミルクが幼い身体を揺するたびに、椅子がギシギシと軋み小さなお尻の下ではドロドロに溜まった排泄物がグチョグチョと不気味な音をたてる。

「いやッ!いやぁッ 」 

 耐え難いほど濃密な悪臭が充満した部屋に、自らの汚物でお尻を汚らしい黄金色に染め上げた哀れなプリンセスの泣き声がにいつまでも響き続けた。 

S−3

「う、う〜ん……」

 肌寒さに身体をブルッと震わせてミルクは、意識を取り戻した。

「………」

 ゆっくりと瞼を開いたミルクの視界に、夜の公園とおぼしき景色が飛び込んできた。

「ッ 」

 戸惑いながら周りを見回すミルク。その光景には見覚えがあった。

「え…、こ、ここは……?」

 ミルクは買い食いをするために寄った公園のベンチの上に横になっていたのだった。

「え…、えぇ?」

 ミルクの頭の中が混乱した。自分は、何物かに誘拐されあの見知らぬ部屋に監禁されていたのではないのか?

「ゆ、夢だったの?」

 一瞬、ミルクの頭の中に、あの部屋でおきたおぞましい出来事が全て夢であったのかという考えが浮かんだ。

 と同時に、ミルクはお尻の辺りの形容しがたいおぞましい感触に気が付いた。

 安著の色が浮かびかけたミルクの表情が、ドロドロの冷たい流動物がヌルヌルとお尻全体を包む感触の気持ち悪さにひきつった。

「ま、まさか………」

 彼女は、その感触の原因にすぐに思い当たった。

 首を捻り自分のお尻に目をやる。

「あッ…、あぁ 」

 ミルクの唇から、うろたえた声が上がった。

 ベンチの上に横たわった彼女の格好は、スカートが大きくまくれ上がり下半身が完全に丸出しになっていた。

 しかし、ミルクが悲鳴を上げた本当の理由はパンティが丸出しになっているためではなかった。

 丸出しになったミルクの可愛らしい白とブルーのストライプのパンティのお尻の部分が、茶色く汚れていたのだ。

「や、やだぁッ!」

 ミルクはあわててスカートの裾を直し、辺りを見回す。

 幸い、公園の中には誰もいないようだった。茶色く汚れたパンティを無防備に丸出しにした恥ずかしい姿を誰にも見られていなかったことを確認して、ほっと胸を撫で下ろすミルク。

 汚れたパンティで包まれたお尻が気持ちが悪かったが、ベンチに座ったまま、もう一度周囲をよく観察してみる。

 確かにここは、ミルクが学校の帰りに買い食いをするため寄り道した公園であった。

 あたりはすでに真っ暗であった。ところどころにある街灯だけが、公園の植え込みや芝生を照らしている。

「……」 

 とにかく、この汚れたパンティを何とかしなければならない。考えるのはそれからにしたかった。

 公園の片隅にある街灯に照らし出された公衆便所が、ミルクの目にとまった。

 スカートに汚れたパンティが触れないように気を付けながらミルクはベンチから立ち上がる。

「う、うう……」

 ベンチから立ち上がると、中に溜まっていた軟らかい汚物がパンティからグチョリとはみ出し、太腿をつたって下に垂れていく。

 その気持ち悪さ、惨めさにミルクは全身を震わせ、スカートに汚物が付着しないように、ヒョコヒョコと不格好な足どりで女子トイレの個室に飛び込んだ。

 ドアに鍵を掛けるとミルクは、薄暗い個室の中央にある和式の便器を跨いで両脚を大きく広げて立った。

 パンティを茶色く染めている汚物でスカートや靴下を汚さないように注意深くパンティをお尻から下ろす。

 ビトビトビト……

 お尻とパンティの間に溜まっていた、黄金色の軟らかい物が下ろしたパンティからボトボトとこぼれ落ち便器の中でしぶきをあげる。

 下ろしたパンティの内部に閉じ込められていた濃密な異臭がムワッと立ちのぼり、狭い個室の中に充満する。

「………」 

 両脚から抜き取った、茶色く汚れたパンティを呆然と見つめるミルクの大きな瞳から涙がこぼれた。

「これ、どうしよう……?」

 出来ればこのまま、その黄金色の汚物がこびり付いた布きれを、水洗便器に流してしまいたかった。

 しかし、そんな事をすれば便器が詰まってしまうかも知れない。 トイレの水道で洗って持って帰ろうかとも考えたが、ミルクは自分の出した物とは言え、パンティにこびり付いた茶色い汚物の、そのおぞましい形態と耐え難い悪臭に嘔吐しそうになってしまった。とても、洗うつもりになる代物ではなかった。

 結局、ティッシュにくるんで汚物入れに捨てるしかなかった。

 汚れたパンティの始末を終えたミルクは、自分のお尻や太腿にこびり付いたドロドロの汚物をティッシュで何度も何度も丁寧に拭き取り清めていった。

イラスト7「パンツをおろすミルク」

 やがて個室のドアが開き、不安そうな表情を浮かべたミルクが姿を現した。汚れたパンティを脱ぎ捨てたものの、替えのパンティなど彼女は持っていなかったのだ。

 後始末を終えたミルクの制服のスカートの下は当然ノーパンだった。ノーパンにスカートを履いた状態で街を歩くのはたまらなく心細かった。

 それにもまして、街灯のあかりの届かない暗がりの中に、自分を誘拐した犯人が潜んでいそうで恐ろしくてたまらなかった。

 カバンや弁当袋を手に取るとその公園からミルクは、一目散に逃げ出した。

 人気の無くなった夜の公園のでは、ベンチにこびり付いたミルクのお尻の形をした茶色い染みが悪臭を放っていた。

S−4

 ミルクが、ラムネスの家にたどり着いたのはそれから、すぐの事だった。

 すでに十時を回っていたため、ラムネスや彼の母が心配をしていたが、ミルクは遅くなった理由を適当にごまかしてそのまま、風呂場に向かい、シャワーを浴びた。

 公園のトイレで念入りに拭き取ったとはいえ、お尻にこびり付いていたドロドロの汚物のおぞましい感触が忘れられなかった。

 一刻も早く、お尻を暖かいシャワーで洗い流したかった。

 しかしそれ以上に、本当は彼女はとにかく一人っきりになりたかったのだ。

 ミルクは泣きながら、何回も何回も繰り返しお尻をボディ・ソープで洗い清め続けた。

 風呂から上がったミルクは、パジャマに着替え自分の部屋に向かうとドアに鍵をかけた。

 どうやら今夜は、ココアもハラハラワールドに戻っているらしかった。今のミルクには、それが、たまらなくありがたかった。

 誘拐され、監禁されたどことも知れない部屋でパンティの中にウンコを漏らし、しかもその姿をビデオカメラで撮影されたなどという異常な経験をした直後に、姉と二人っきりになるのは正直言って御免だった。

 だいたい、姉に何と言えば良いのか?今のミルクにはわからなかった。

「………」

 まだショックから完全に立ち直ってはいなかったが、ようやく少し落ちついて今日の出来事を、一つ一つ思い出そうとするミルク。

 その小さな胸の奥では、疑念が渦巻き始めた。

 自分を誘拐した犯人の目的はいったい何だったのだろうか?

 あれ以上何もすることなく、自分を解放したのは何故なのだろうか?

 いやそれ以前に、あの部屋で起きた出来事は本当にあった事なのだろうか?

 誘拐、監禁されたうえ脱糞シーンをビデオ撮影された、などという事が現実に起きたのだろうか?

 ひょっとしたら、私買い食いしているうちに居眠りをしちゃったのかも……。

 あんな公園のベンチで、お尻を丸出しにして居眠りしてたからお腹が冷えてウンチ、お漏らししちゃったのかも……。

もしかして、ウンチをお漏らししちゃったから、あんな変な夢を見ちゃったのかも……。

 そう考えると、ますますあの部屋で起こった出来事が、何か現実味のない、悪夢の中の出来事だった様な気がしてくる。

 しかし、そんなふうに考えるのはただの現実逃避だと、彼女の中のもう一人の自分が言っていた。

 あの部屋で縛られ脱糞シーンをビデオ撮影されたのは間違いのない現実の出来事だったのだ。

 犯人をつき止め、自分の最も恥ずかしい姿を撮影したビデオテープを取り戻すために、二人の姉に真実を告げ、助けてもらうのだ。それが最良のはずだ。

「でも、でも……」

 可愛らしい相貌を苦悩に歪めてミルクは、何度も呟く。

 あの部屋で経験した出来事が現実の事だったのか、悪夢だったのか、考えれば考えるほどミルクにはわからなくなっていくのだった。

S−5

 翌朝、ミルクは熱を出し、寝込んでしまった。

 普段、元気一杯な彼女だけにラムネスも心配してくれているようだった。枕元で優しく心配してくれる勇者の姿は、傷ついたミルクの心をいっそう、残酷に責め立てた。

 自分は、もう汚れてしまったのだ。

 ビデオカメラのまえでウンチを漏らしたなんて事がバレたら、ラムネスは軽蔑するだろう。

そして、きっと別の女の子のもとにいってしまうに違いない。

 そうなる前にハラハラワールドに帰ろう。

 そんな決心をしかけるたびに、心配そうに声をかけてくれるラムネスの優しい笑顔に決意を揺るがされるミルクだった。

 結局、なんら決心することは、ミルクにはできなかった。

 あの出来事については、自分一人の胸の内にしまい込んで学校にも行き始めた。

 もちろん決して一人で帰宅することはなかった。ラムネスが部活で遅くなる時でも、彼が帰宅するまで、必ず一緒だった。

 そんな彼女をラムネスは、迷惑に思う部分がないではなかったが、熱を出した日以来、あんなに活発だったミルクがふさぎ込んでいる事に気が付いていたため、彼も決して邪険にあつかうことはなかった。

 そんな優しいラムネスの態度にミルクも少しづつ元気を取り戻して来たようだった。

 あの日から、すでに一週間が過ぎていた。

 しかし、ミルクが恐れていたような変化は何事も起こらなかった。彼女の身体を心配してくれる愛しい勇者やクラスメイト達との、平凡だが心休まる学園生活が繰り返されるだけだった。

 いつしかミルクもあの事件が、現実に起こった出来事なのか自信がなくなってきていた。

 いや、むしろそう思い込む事で自分を納得させようとしているのかもしれなかった。

 やっぱりあれは、自分が見た悪夢だったのだ。

 そう信じることで、ミルクはあの出来事を忘れようとしていた。

S−6

「ミルクちゃん、荷物が届いてるわよ〜」

 そんなある日、学校から帰ったミルクにラムネスの母が小包を差し出した。

「誰からだろ、コレ?」

 ラムネスの母から小包を受け取ったミルクは、自分の部屋に戻ると首をかしげた。

 彼女にはこちらの世界に荷物を送ってくる心当たりなどなかった。裏返して差出人の名を捜したが、そこには何も記されてはいなかった。

「砂沙美ちゃんか、ユナちゃんからかな?」

 仲の良いクラスメイトの名前を思い浮かべながらミルクは、大きめの小包を開いた。

 小包の中には、ビデオテープが一本入っていた。

 テープんぽ他にも、もう一つ何かが同封されていた。

「……?」

 最初、ミルクにはそれが何かわからなかった。

 硬い厚手の透明なビニールで真空パックされた茶色い何か。

「え…、こ、これぇ……?」

 それを握りしめたミルクの両手が震えだす。幼く可愛らしい顔から、みるみるうちに血の気が引いていく。

「パ、パンツぅ?」

 ミルクの震える唇から呻くように、小さな呟きが漏れた。

 ミルクの両手に握りしめられている物は、茶色く汚れた少女のパンティの真空パックだった。

 元々は白とブルーのストライプだったらしいそのパンティは、黄金色をした汚物で汚らしい黄褐色に変色し、グチョグチョの無惨な姿をさらしていた。

 汚れた布地に付着した軟らかいドロドロとした黄金色の流動物もかなりの量がパックの中に一緒に封じ込められ、指で押せばビニールのパックごしにグニョグニョとしたおぞましい感触すら伝わってきそうであった。

 脱糞パンティの真空パック。

 それは吐き気を催すほどグロテスクで悪趣味な代物だった。

 そしてミルクには、その汚らしい布きれに見覚えがあった。

 いまミルクが握りしめている、真空パックにされた汚物まみれのパンティは、紛れもなく四日前の晩に公園のトイレの汚物入れに捨ててきたはずの彼女自身のパンティだった。

 あの日のおぞましい記憶を一日でも早く忘れてしまいたい、自分の見た悪夢だったと思いたいミルクにとってそれは、悪夢の底から這い出してきた何かのようだった。

「ど…、どうしてぇ…?」

 彼女の唇からは思わず、信じられないほど悪意のこもった贈り物に対する疑問がこぼれた。

 おそらく、このパンティを送りつけて来た犯人は、ミルクが立ち去った後、トイレの汚物入れを漁ったのだろう。

 そして、それを回収しわざわざ真空パックしてミルクに送りつけて来たのだ。

 その偏執さにミルクの背筋が寒くなった。

今もどこかから得体の知れないおぞましい視線に全身を舐め回されているような感覚に襲われミルクの全身に悪寒が走る。

 決して姿を見せない卑劣な犯人に対するミルクの全身の血が凍り付くような恐怖を覚えた。

「だ、誰が、こんな……」 

 もしかしたら、何か犯人の手がかりになるような物かも知れない。ショックのあまり呆然としていたミルクだったが小包の中に、ビデオテープが入っていた事を思い出した。

ビデオテープ……。

 ミルクの脳裏に、忌まわしい記憶が甦った。

もし、自分の記憶が真実だったとしたら……。

 あの時、自分の脱糞を見つめていた物は……。

 ひょっとしたら……。

 それは、ほとんど確信と言ってもよかった。

「………」

 小包の中から出てきた物は、確かにビデオテープであった。

 しかし、ミルクが想像していたようなむき出しのテープではなく、本格的なビデオケースにパッケージングされていた。

 カラフルなジャケットの装丁は、本格的で間違いなくビデオソフトとして一般市場に流通しているとおぼしかった。

 ご丁寧にも、セロファンでヒートパックすらされている。

「い……、いやあぁッ!」

 ジャケットを目にした瞬間、ミルクの唇から悲鳴がほとばしった。

イラスト8「小包を開けるミルク」

「素人娘・監禁排泄」

 パッケージには下品なタイトルロゴが大きく踊っている。

そしてその下には、美しい真紅の髪の毛の少女が制服姿で椅子に大股をおっぴろげて縛り付けられた写真が大きく印刷されていた。

 しかもその少女の大開脚の股間を覆う、パンティは溢れ出た大量の排泄物で茶色く染め上げられている。

 モザイクで目を隠してあるが、ミルクにはその少女が誰であるのかすぐにわかった。

「出演・素人スカトロ女子校生 新羅ミルク(仮名)」

 あれは、やはり悪夢などではなかったのだ。

 あの日、あの部屋で起きたことは全て現実だったのだ。

 そして自分のあの恥ずかしい姿は、こんなビデオソフトになってバラまかれてしまったのだ。

(こ、こんなビデオが、ビデオ屋さんとか、レンタル屋さんで…。わたしのウンチ……、みんなに見られちゃうんだ……、

 ミルクにとって、これが最後のとどめであった。

(ゴメンね…、もう、ラムネスに会えないよ………)

 彼女の心の中で何かが砕け散った。

 最愛の勇者の顔を思い浮かべながら、やがてミルクの意識は深い暗黒の淵へと落ちていった。

      終?

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